物価上昇に負けない!家計見直しと資産運用のコツ
物価上昇に負けない!家計見直しと資産運用のコツ
長らくデフレ(物価下落)を経験してきた日本人、特に若い世代にとって、インフレ(物価上昇、モノの値段が上がる)ことに対して、どう家計を守ったらよいのか困惑されている方も多いようです。身近な人生の先輩(親御さん等)に聞いても、なかなか有効な対策を聞き出すことは難しいでしょう。なぜなら高度成長期やバブルを経験した世代にとっては、インフレ=所得増加であり、インフレした分給料が増えていれば特に困ることはなかったからです。しかし今日本が経験しているのはインフレなのに所得が増えない、つまりモノの値段が上がっているのにその分給料が増えていない厳しい局面です。対策を社会に任せるのではなく、自分で考えなくてはならないのです。ここではその対策を考える際のヒントをご紹介します。
本来健全なインフレは歓迎すべきもの
健全なインフレ(物価上昇)であれば、実は歓迎すべきことです。なぜなら好景気の循環に欠かせない要素だからです。健全なインフレとは下記のようなものです。
みなさんが車を買いたいと思っているとしてください。ほしい車が今200万円で買えるとします。今インフレ局面で、来年には同じ車が210万円になりことがわかっているとしましょう。値段は10万円高くなっていますが、全く同じ車です。みなさんなら頑張って今年買うか、来年値上がりするまで待つか、どちらにしますか?
おそらくわざわざ値上がりするのを待つ人はいないと思います。今年買いますよね。自動車販売をしている側からすれば、車が売れて利益が出るわけです。こういったことが全国的にすべてのモノやサービスで起こると、企業の利益は増加します。需要が活発になり、供給が追い付かずに、モノの値段は上がります。(ほかの人より高いお金を払ってでも商品が欲しいという人が出てくるからです。)企業の利益が増加すれば、企業は従業員の給与を上げることができます。またインフレ局面では、給料を上げて従業員の家計を守ることが企業に期待される役割といえるでしょう。給料があがれば、従業員は家計に余裕が出るので、それが消費に回り、また物が売れて企業の利益は増加し、従業員の給料が上がる・・・といった具合に、インフレ=所得増加となり、好景気の循環が生まれます。これが健全なインフレです。しかし今の日本は、こうはなっていません。どうしてなのでしょうか?
みなさんが車を買いたいと思っているとしてください。ほしい車が今200万円で買えるとします。今インフレ局面で、来年には同じ車が210万円になりことがわかっているとしましょう。値段は10万円高くなっていますが、全く同じ車です。みなさんなら頑張って今年買うか、来年値上がりするまで待つか、どちらにしますか?
おそらくわざわざ値上がりするのを待つ人はいないと思います。今年買いますよね。自動車販売をしている側からすれば、車が売れて利益が出るわけです。こういったことが全国的にすべてのモノやサービスで起こると、企業の利益は増加します。需要が活発になり、供給が追い付かずに、モノの値段は上がります。(ほかの人より高いお金を払ってでも商品が欲しいという人が出てくるからです。)企業の利益が増加すれば、企業は従業員の給与を上げることができます。またインフレ局面では、給料を上げて従業員の家計を守ることが企業に期待される役割といえるでしょう。給料があがれば、従業員は家計に余裕が出るので、それが消費に回り、また物が売れて企業の利益は増加し、従業員の給料が上がる・・・といった具合に、インフレ=所得増加となり、好景気の循環が生まれます。これが健全なインフレです。しかし今の日本は、こうはなっていません。どうしてなのでしょうか?
なぜインフレが所得増加につながらないのか
なぜ今日本ではインフレなのに所得が増えないのか?わかりやすい例を見てみましょう。
みなさんも「社会」の授業で習ったかと思いますが、日本は食料や鉱物、エネルギーなどの原料を輸入に頼っています。そしてその原料を加工して輸出する、加工貿易で発展してきた国です。バブル崩壊後は、製造拠点も中国など人件費が安価に調達できる国に移してきました。ある意味安い人件費を輸入していたのです。
問題は日本が輸入に頼ってきた先の国々の経済が発展し、物価や人件費が上がってきたため、輸入コストが増加したことです。日本の経済、需要が活発になったわけではないのに、買うものの値段が上がっている状態です。企業は原料の調達コストを気軽には価格に転嫁できず、利益を出すことが難しくなっています。当然従業員の給与を上げることなどできないわけです。これにしばらく経験していなかった円安が重なり、iPhone値上げに代表されるように、米国からの輸入コスト増加が皆さんの家計に追い打ちをかけている状態です。もちろんコロナによる経済の停滞も響いています。輸出中心の企業は円安の恩恵を受けているように見えますが、利益が膨らんで見えているだけで、手放しで喜べる状態ではありません。
みなさんも「社会」の授業で習ったかと思いますが、日本は食料や鉱物、エネルギーなどの原料を輸入に頼っています。そしてその原料を加工して輸出する、加工貿易で発展してきた国です。バブル崩壊後は、製造拠点も中国など人件費が安価に調達できる国に移してきました。ある意味安い人件費を輸入していたのです。
問題は日本が輸入に頼ってきた先の国々の経済が発展し、物価や人件費が上がってきたため、輸入コストが増加したことです。日本の経済、需要が活発になったわけではないのに、買うものの値段が上がっている状態です。企業は原料の調達コストを気軽には価格に転嫁できず、利益を出すことが難しくなっています。当然従業員の給与を上げることなどできないわけです。これにしばらく経験していなかった円安が重なり、iPhone値上げに代表されるように、米国からの輸入コスト増加が皆さんの家計に追い打ちをかけている状態です。もちろんコロナによる経済の停滞も響いています。輸出中心の企業は円安の恩恵を受けているように見えますが、利益が膨らんで見えているだけで、手放しで喜べる状態ではありません。
自助努力でできることは?
前段で述べたような構造は一朝一夕で改善するものではないため、ただ耐え忍ぶわけにもいきません。自力でできる対策を打っていきたいところです。
インフレに対抗する手段は、家計改善と同じで2つです。
①支出を減らす
②収入・資産を増やす
だれでもわかっていることなのですが、なかなか上手くいかないものです。
様々方法はありますが、それぞれひとつづつご紹介しましょう。
インフレに対抗する手段は、家計改善と同じで2つです。
①支出を減らす
②収入・資産を増やす
だれでもわかっていることなのですが、なかなか上手くいかないものです。
様々方法はありますが、それぞれひとつづつご紹介しましょう。
①支出を減らす
「支出を減らす」というと、爪に火を点すような節約生活を思い受けべるかもしれませんが、それは最終手段です。
ご相談にいらっしゃるお客様も、食費を削ったり、趣味や飲み代を減らしたり、お小遣いをカットしたりと大変な苦労をして支出を減らしている方が多く見受けられます。もちろん無駄遣いはよくないですが、節約できる金額のわりに大変でストレスが溜まります。結果続けることができないうえ、毎月いくら節約できるかも不透明です。不透明だからこそ、効果が見えづらいので、さらに自分を追い込んでしまいがちです。なぜこんなことをするかというと、手を付けやすいからでしょう。家計支出を減らす対策の失敗例は、食費、水道光熱費、趣味の支出など毎月金額が変わる「変動費」を減らそうとすることです。
私がまず初めにお客様にお話しするのは「固定費」の改善です。
ご相談にいらっしゃるお客様も、食費を削ったり、趣味や飲み代を減らしたり、お小遣いをカットしたりと大変な苦労をして支出を減らしている方が多く見受けられます。もちろん無駄遣いはよくないですが、節約できる金額のわりに大変でストレスが溜まります。結果続けることができないうえ、毎月いくら節約できるかも不透明です。不透明だからこそ、効果が見えづらいので、さらに自分を追い込んでしまいがちです。なぜこんなことをするかというと、手を付けやすいからでしょう。家計支出を減らす対策の失敗例は、食費、水道光熱費、趣味の支出など毎月金額が変わる「変動費」を減らそうとすることです。
私がまず初めにお客様にお話しするのは「固定費」の改善です。
「固定費」を改善するには?
「固定費」とは家賃、生命保険料の支払い、若干の変動はありますが通信費も私は含めて考えています。
家賃の削減はなかなか難しいところでしょう。引っ越しや仲介手数料、職場までの交通費や食材や日用品が安く買えるお店がある環境であるか等考慮すべき要素が多そうです。その点生命保険料は手を付けやすいところです。生命保険会社各社ともしのぎを削って他社よりいい商品を安く提供しようと余念がありません。他社を出し抜くためには得意分野を絞って、資本と人材を集中投下する必要があります。そのため会社によって貯蓄性の保険が強い会社、医療保険に強い会社、がん保険に強い会社など得意分野が存在し、1社だけですべての分野がナンバー1なんてことはあり得ないのです。全く同じ保障内容でも、A社だけで死亡保障、医療保障、がん保障をそろえるより、A社、B社、C社でそれぞれそろえる方がコストが削減できます。しかも内容が同じなので、我慢して節約しているわけではないため、続けられます。おまけに毎月いくら削減できるかも固定費ですからはっきりとわかります。通信費でも利用状況によっては格安SIMに乗り換えることでストレスなしで支出を削減できます。
これこそが固定費の見直しを真っ先にお勧めする理由です。
ただ生命保険も通信費も非常に複雑なため、緻密に検討したうえで変更しないと、かえって悪いプランになってしまうことが多々あります。特に生命保険は一度解約してしまうと絶対にもとには戻せないため、慎重な判断が必要です。なおかつ人によって必要な保障が違うため、ネットやブログを見てもそこに書いてあることが自分にも当てはまるかはわかりません。オーダーメイドでプランニングできる必ずプロに相談することをお勧めします。
家賃の削減はなかなか難しいところでしょう。引っ越しや仲介手数料、職場までの交通費や食材や日用品が安く買えるお店がある環境であるか等考慮すべき要素が多そうです。その点生命保険料は手を付けやすいところです。生命保険会社各社ともしのぎを削って他社よりいい商品を安く提供しようと余念がありません。他社を出し抜くためには得意分野を絞って、資本と人材を集中投下する必要があります。そのため会社によって貯蓄性の保険が強い会社、医療保険に強い会社、がん保険に強い会社など得意分野が存在し、1社だけですべての分野がナンバー1なんてことはあり得ないのです。全く同じ保障内容でも、A社だけで死亡保障、医療保障、がん保障をそろえるより、A社、B社、C社でそれぞれそろえる方がコストが削減できます。しかも内容が同じなので、我慢して節約しているわけではないため、続けられます。おまけに毎月いくら削減できるかも固定費ですからはっきりとわかります。通信費でも利用状況によっては格安SIMに乗り換えることでストレスなしで支出を削減できます。
これこそが固定費の見直しを真っ先にお勧めする理由です。
ただ生命保険も通信費も非常に複雑なため、緻密に検討したうえで変更しないと、かえって悪いプランになってしまうことが多々あります。特に生命保険は一度解約してしまうと絶対にもとには戻せないため、慎重な判断が必要です。なおかつ人によって必要な保障が違うため、ネットやブログを見てもそこに書いてあることが自分にも当てはまるかはわかりません。オーダーメイドでプランニングできる必ずプロに相談することをお勧めします。
②収入・資産を増やす
固定費を改善したうえで次に取り組むべき課題は収入・資産を増やすことです。
これには短期的視点と長期的視点があります。
断言しますが、短期的に収入・資産を増やす方法は働いて稼ぐしかありません。
なぜなら投資で短期間で着実に増やす方法はないからです。
投資でお金を増やすにはリスクをとるか時間をとるかしかありません。
そして時間ではなくリスクをとることは、投資ではなくギャンブルを意味し、投資ではなく「投機」と呼びます。
働いて増やすには、資格などを取って「昇給を狙う」、「転職する」、「副業(兼業)する」の三つが考えられます。
会社勤めの方だと昇給を狙うのはなかなか大変なことであることは、私も固定給の会社員をしたことがあるのでよくわかっています。
勤め先の内規の問題がクリアになるなら、副業が一番手っ取り早くリスクがないでしょう。
将来のキャリアプランを見据えた副業ができればベストです。
ただもし、現状や将来の給与に満足を得られていないなら転職も選択肢に入れましょう。
今は休み時間にスマホで簡単に転職先を探したり応募できる時代です。
今後特にスタートアップの企業などが優秀な人材確保のために、大手よりも魅力的な待遇条件で募集をかけることが増えると私は考えています。
待遇とやりがいを求めてそういった企業を探してみるのもありだと考えています。
これには短期的視点と長期的視点があります。
断言しますが、短期的に収入・資産を増やす方法は働いて稼ぐしかありません。
なぜなら投資で短期間で着実に増やす方法はないからです。
投資でお金を増やすにはリスクをとるか時間をとるかしかありません。
そして時間ではなくリスクをとることは、投資ではなくギャンブルを意味し、投資ではなく「投機」と呼びます。
働いて増やすには、資格などを取って「昇給を狙う」、「転職する」、「副業(兼業)する」の三つが考えられます。
会社勤めの方だと昇給を狙うのはなかなか大変なことであることは、私も固定給の会社員をしたことがあるのでよくわかっています。
勤め先の内規の問題がクリアになるなら、副業が一番手っ取り早くリスクがないでしょう。
将来のキャリアプランを見据えた副業ができればベストです。
ただもし、現状や将来の給与に満足を得られていないなら転職も選択肢に入れましょう。
今は休み時間にスマホで簡単に転職先を探したり応募できる時代です。
今後特にスタートアップの企業などが優秀な人材確保のために、大手よりも魅力的な待遇条件で募集をかけることが増えると私は考えています。
待遇とやりがいを求めてそういった企業を探してみるのもありだと考えています。
長期的視点では?
長期的視点においては、投資をすべきでない理由はありません。
投資とは本来、じっくり時間をかけてお金にも働いてもらい、成長してもらうことです。
決して短期的な予測に基づいて、お金を賭けて一儲けしようといったたぐいのものではありません。
そして投資には誰もが取り組むべき「王道」が存在します。
仮想通貨でも不動産投資でもなく、唯一誰がやっても成果が出せるのは「投資信託」です。
簡単なルールを守って取り組めば、知識やスキル、まとまった資金がなくてもできます。
仮想通貨や不動産投資が誰でも取り組むべき「王道」でないことと合わせて、次回詳しく方法をご案内したいと思います。
投資とは本来、じっくり時間をかけてお金にも働いてもらい、成長してもらうことです。
決して短期的な予測に基づいて、お金を賭けて一儲けしようといったたぐいのものではありません。
そして投資には誰もが取り組むべき「王道」が存在します。
仮想通貨でも不動産投資でもなく、唯一誰がやっても成果が出せるのは「投資信託」です。
簡単なルールを守って取り組めば、知識やスキル、まとまった資金がなくてもできます。
仮想通貨や不動産投資が誰でも取り組むべき「王道」でないことと合わせて、次回詳しく方法をご案内したいと思います。