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最適な金融商品は目的で決まる!

最適な金融商品は目的で決まる!

最適な金融商品は目的で決まる!

この仕事をしているとよく「一番良い運用商品は何ですか?」とか「おすすめの保険を教えてください」とよく言われます。
ご興味を持っていただき大変ありがたいのですが、実は即答できないのです。
なぜなら人それぞれ家族構成、年齢、お子さんの教育方針などによって違うからです。
今回は使う時期や目的のよって三つに状況を分け、最適な金融商品の選び方をお話ししたいと思います。

短期的資金

短期的資金とは今後5年~10年以内に使う予定の資金のことです。
結婚資金、家具家電の買い替え、緊急予備資金などがこれにあたります。
この短期的資金に求められる特性は、
①すぐ引き出せる状態にある(流動性がある)
②元本が保証されている
の2点です。
①の理由は、エアコンが急に壊れたり、急な入院で医療費が必要な時に、お金がすぐ引き出したり換金できない形になっていると困るからです。
②の理由は、せっかくいざという時のために貯めていた資金が価値が下落して足りなくなったら大変だからです。
結婚資金を仮想通貨で運用していて、いざプロポーズしたら暴落してほとんどなくなってしまっていたでは笑えません。
医療費であれば、これから資産形成していく若年層は医療保険で準備しておくのが低コストの対策方法です。
残念ながら、今日本に住んでいて短期で着実に増やせる商品は存在しません。
欲を出さず元本保証商品、銀行預金でまかなうしかないのです。

中期的資金

中期的資金とは、今後10年~20年程度先に使う予定の資金のことです。
子供の教育資金、自動車購入資金、住宅ローンの頭金も入れてよいでしょう。
中期的資金に求められる特性は、
①すぐ引き出せないこと(流動性が低い)
②給与天引きにする
の2点です。
①の理由は、貯蓄の計画を守るためです。子供が大きくなった時、塾の送り迎えのために10年後に自動車を購入したしましょう。10年後に300万円貯めるためには、月々2.5万円ずつ貯めれば10年後にちょうど300万円になります。10年間毎月同じ金額を積み立て続けるというのはなかなか大変なことです。人生振り返ってみて、10年以上続けられている習慣、食事や歯磨きなど以外でどれくらいあるでしょうか?私はお風呂上がりのストレッチくらいです笑。毎月コツコツ貯めてきても、いざ何か急にほしいものができたりしたとき、銀行預金のようにすぐに引き出せてしまう方法だと、ついつい使ってしまうこともありでしょう。一度でもいくらか引き出したらもう目標の金額に到達しません。ですから将来のための貯金はすぐに使えない形にすること、あとは「②給与天引きにする」ことで仕組化することがとても大切です。積み立て定期預金がおすすめです。
特に子供の教育費を準備する場合は、絶対に貯蓄性の保険ですべきです。子供の大学進学費用として20年後に300万円準備したいとしましょう。この場合、もはや利率低迷で全く魅力のない学資保険ではなく、貯蓄性の死亡保障が付いた生命保険に親御さんが加入するのがベストです。20年後まで生存していれば、払った分より少しは増えて戻ってきます。おまけ程度ですが銀行預金よりはよいです。またもし万が一加入者の親御さんが亡くなった場合、加入後すぐであろうと、あらかじめ設定した死亡保険金が満額保険会社から振り込まれ、教育費は確保することができます。
教育費はたとえ自分に何かあっても絶対に確保したいと思う親御さんがほとんどだと思います。教育費については生命保険で確保しましょう。

長期的資金

長期的資金
長期的資金とは、20年以上先に使う予定の資金であり、主には老後の生活資金、住宅の買い替え資金になります。
長期的資金に求められる特性は、
① すぐに引き出せない(流動性が低い)
② 物価上昇(インフレ)をカバーできる
の2点です。
① の理由は引き続き同じです。
② の理由は最近少し肌身で感じることが多くなってきたかもしれません。物価は上がり続けます。缶ジュースを例にとると、私が小学生低学年のころ一本100円から110円に値上がりし、1週間200円のお小遣いで2本買えてたジュースが一本しか買えなくなりました。今は130円になっていますね。
週刊少年ジャンプも値上がりしています。中学生の時220円~230円でしたが、今は300円します。例を挙げると枚挙にいとまがないですが、物価上昇というのは対策すべき深刻な問題です。
今世界中の中央銀行の物価上昇率の目標は毎年2%です。最も、最近は食料、エネルギー価格の高騰でそれ以上になってしまっています。アメリカでは7%を超える事態にもなりました。
「人口動態の大逆転」の共同著者のチャールズ・グッドハートは日本を含め、先進国の物価上昇率は今後4%程度で落ち着くであろうと分析しています。仮にそうだったとしましょう。
今生活費が年間100万円でまかなえているとします。それが毎年4%ずつ物価が上昇すると、18年後には毎年生活費は200万円になる計算です。
これで18年後に皆さんのご家庭の収入が倍になっていれば問題ありません。
しかし日本ではここ20年給与が増えていません。むしろ少し減ってるようです。
基本的には経済が成長するに伴い物価が上昇します。そして物価が上がると同じものを売っても単純に企業の売り上げは増えるため、売り上げ増加が給与アップにつながるはずです。日本も高度経済成長期はそうでした。
ただ日本の物価高は自国の経済が成長していることが原因ではなく、中国など海外の生産拠点の人件費高騰や輸入作物やエネルギーの高騰が原因のため、日本企業の売り上げが順調に伸びているわけではありません。よって給与に反映されずらくなっているのです。
つまり物価の上昇を給与上昇が自然とカバーしてくれることを期待することは難しく、別の対策が必要になります。

長期的資金は投資信託で備える

長期的資金においては、リスクをとってでも資産の増加を図る必要があります。
それも物価上昇率を上回るくらいでないと、物価上昇に負けて資産が目減りしてしまうのです。
銀行預金は元本を割ることがないと思われていますが、長期的視点に立てば物価上昇に負けてしさんの価値が目減りする、負けが決まった戦法です。
方法は一つしかなく、以前「世界株式インデックスファンドと積み立て投資のススメ」でご紹介た、世界の株式市場を投資対象にした投資信託に積み立て投資をするというとてもシンプルで簡単な方法です。
長年にわたって物価上昇率以上のリターンを提供し続けてくれているものは、これしかありません。
詳しくは上述のブログに譲ります。一つ欠点があるとすると、一人で積み立てを延々何十年も続けるのはとても忍耐が必要なことです。投資信託の場合は売却すれば比較的簡単に換金できるため、途中で使ってしまう人が意外と多いようです。わかっているはずの証券マンですら途中で売却してしまう人を結構聞きます。
大切なのは仕組みづくりと伴走者です。
宣伝ではなく(宣伝ですが)、アメリカでもリーマン・ショックの時、私のようなFPがついていない投資家は暴落に恐れをなして売却してしまい、ついぞ損を取り戻せなかった方が大半でした。逆にFPがついていた人は売却せずに持ちこたえ、リーマン後の反発でほくほくしっかり実績を残せたという統計があるのです。
私はポリシーとして自分が確信して投資している商品しか絶対に勧めないことにしています。
ぜひ皆さんの長期的資金の資産運用の伴走者として、私を採用いただければ幸いです。

まずは「色分け」から

いかがでしたでしょうか?
毎月漠然と貯蓄していた方(それはそれですごいことです。貯蓄できるポテンシャルがあるということです)も多かったと思いますが、目的ごとに最適な金融商品を選ぶことで、効率がよくなります。漠然と貯蓄していると、いったいいくら貯金したらいいかわからず、爪に火を点す思いで節約している方もいますが、目標金額を決め、それに応じて金融商品を配分すれば、毎月の収支で残ったお金は好きにすかって良いのです。
将来の計画をしっかり立て最適な手を打つことは、将来だけでなく今の生活を豊かにする効果もあるのです。