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日銀利上げの影響と住宅ローンの賢い付き合い方

日銀利上げの影響と住宅ローンの賢い付き合い方

日銀の利上げが住宅ローンに与える現実的な影響

2025年12月の日銀政策決定会合で、政策金利が0.5%から0.75%に引き上げられました。これは約30年ぶりの高水準となる利上げです。これまで長らく続いてきた超低金利時代に変化の兆しが見え始め、特に住宅ローンを現在組んでいる方や、これからマイホーム購入を検討している方にとっては、大きな影響が出る可能性があります

住宅ローン返済に不安を感じていらっしゃる方も多いでしょう。
今回は、利上げの影響と返済対策の方向性についてお話しします。

住宅ローン金利の今後の動き

今回の利上げは変動金利型のローンに直接的に波及し、金利の上昇を引き起こします。変動金利は短期金利に連動するため、早ければ数ヶ月以内に適用金利が上がる見込みです。これまで0.6~0.8%前後で推移していた変動金利が、0.8~1.0%台にシフトする可能性が高く、毎月の返済額が増えるでしょう。

金利上昇はむしろ金融正常化

しかし、これは一時的なショックではなく、これからも金利が上がる可能性を十分に考慮すべきです。業界の見立てでは、政策金利は今後1%~1.5%程度まで上昇することが予想されており、変動金利もそれに追随して徐々に上がっていくでしょう。
実際、今までの金利水準は歴史的に見て異常に低かっただけで、今回の動きは経済の正常化に向かう自然な流れなのです。日本は長年デフレ圧力に苦しんできましたが、インフレ目標の達成や賃金上昇の兆しが見える中、金利が正常なレベルに戻るのは避けられないことです。
むしろ日銀としては金利を挙げられるうちに挙げておかないと、いざ景気後退の時に利下げができない。
これが長く日本が不景気を抜け出せない一つの要因になっていました。
変動金利は今後、1%~1.5%台まで上がることを前提にローンを組むべきで、最初から金利変動リスクを織り込んだ返済シミュレーションを行い、無理のない計画を立てることが重要になります。

変動金利 vs 固定金利 今どちらを選ぶべきか

これからローンを組む人は変動金利か固定金利かで悩むでしょうし、すでに変動金利で組んでいる人は固定金利への乗り換えを検討するかもしれません。
しかし今のところまだ、変動金利が現実的な選択肢です。

固定金利はすでにかなり上昇

現在の市況では、固定金利はすでに2%近くまで上昇しており、例えばフラット35で1.97%前後、10年固定で2%台が相場となっています。これでは変動金利の初期低金利(0.8%前後)と比べて、最初から高い返済額を覚悟しなければなりません。

住宅ローンは最初の10年が勝負

一方で、住宅ローンは返済の仕組み上、最初の10年で総返済額の半分近くを利息分として支払う傾向があります。つまり、この低金利の10年を変動金利で走り抜けることが、全体の負担を軽減する大きな理由になるのです。固定金利を選べば支払いの予測は立てやすいものの、変動金利の柔軟性を活かせば経済状況次第で有利になる可能性もあります。

対策することが大前提

とはいえ、金利上昇のリスクを無視するのは危険です。変動金利を選ぶなら、少なくとも政策金利1.5%(変動金利1.5%前後)までの上昇を想定し、毎月の返済額がどれだけ増えるかを具体的に試算しておきましょう。すでにローンを組んでいる人も、乗り換えの手数料や保証料の再負担を考慮して冷静に判断してください。

金利上昇に備える最強の対策 投資で繰り上げ返済資金を準備する

住宅ローン金利が上昇した時、一番効果的なのは繰り上げ返済で残債を圧縮することで利息を軽減することです。
そして繰り上げ返済資金は現金貯金で準備するのは効果的ではありません。
住宅ローン金利よりも金利の高い運用をして、初めて効果的な対策となります。

投資信託、NISAを活用しよう

金利が上がった時の対策として、私が最もおすすめしたいのが、NISAなどを活用した投資信託の積立で繰り上げ返済資金を準備することです。
毎月少しずつ積み立てておけば、返済額が増大したタイミングで一部繰り上げ返済や全額繰り上げ返済が可能になり、利息負担を大幅に抑えられます。NISAは非課税で運用できるため、株式型やバランス型の投資信託を選べば、物価上昇(インフレ)にも対応できます。


金利と物価を敵から味方へ

金利と物価をただの敵として恐れるのではなく、味方につける発想が大事です。インフレが進むと給与も上がる可能性があり、それを投資に回せば資産が増え、ローン返済に充てられるようになります。変動金利のリスクをヘッジする意味でも、こうした資産形成は必須です。私のクライアントさんの中には、変動金利でローンを組みつつ、つみたてNISAで毎月数万円を積み立て、数年で数百万円の繰り上げ資金を準備した方もいます。その結果、金利が1%上がっても不安を感じずに過ごせているということです。

今こそ家計を見直すチャンスです

日銀の今回の利上げは政策金利を0.75%に引き上げたもので、今後も追加利上げの可能性が高く、市場では1.5%程度までの上昇を織り込んでいます。住宅ローン市場では変動金利の据え置きが続いていますが、固定金利の上昇トレンドが変動にも波及するのは時間の問題です。こうした環境で後悔しないためには、まずは自身の家計診断から始めましょう。収入、支出、貯蓄を洗い出し、返済と投資のプランを立てましょう。
家計の無駄を圧縮し、捻出した資金を積立運用する。
「減らして増やす」が基本です。

金利上昇はピンチではなく、積極的に資産運用を学び、家族の未来を守るチャンスでもあります。一人で悩まず、ぜひ専門家に相談することをおすすめします。お金の世界は感情ではなく合理性の世界です。
迷ったときに冷静なアドバイスをくれる第三者の専門的アドバイザーを家計のかかりつけ医として備えておくと安心です。
当事務所にぜひお気軽にお問い合わせください。