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投資信託での資産形成。「コスト」より大切なこと②

投資信託での資産形成。「コスト」より大切なこと②

投資信託での資産形成。「コスト」より大切なこと②

前回はコストについて、インデックスファンドとアクティブファンドの比較として、物理的な観点で論じました。つまりよくやり玉にあがるアクティブファンドの新tなく報酬の高さですが、信託報酬に対し、成果がそれに見合う以上の結果を出せるのであれば、決して信託報酬がコストとして高いとは言えないということです。
今回は物理的な話ではなく、投資の本質という観点から論じてみたいと思います。

投資信託を活用した長期投資、最も重要なこと

繰り返し何度もお伝えしてきたことですが、投資信託を使って世界の株式市場の長期的な成長の波に乗り、資産を成長させるうえで、持っても重要なことは、ウォーレン・バフェットが言うように「永遠こそが最上であるかのように長期保有を続ける」ことです。
この長期投資の重要さは、「ジェットコースターに乗ってけがをする人は、途中で〇〇〇〇〇人です」とよくたとえられます。
〇〇〇〇〇には何が入るでしょうか?
正解は「飛び降りる」です。ジェットコースターが動いてる途中で飛び降りたら、ケガではすみませんよね。長期投資は途中でやめてはいけないことをわかりやすく戒めたことわざみたいなものです。
この投資手法の唯一にして最大のリスクは途中でやめることです。逆に言えば、途中で投げ出さずに長期でやりさえすれば、これほど簡単で、誰にでも成果が出せる方法はないのです。世の中で唯一無二といえるでしょう。

長期で続けることの難しさ

なぜ長期で行うことが重要かは、これまでブログで何度もお話ししてきたのでここでは割愛しますが、簡単に言うとこんな感じです。
世界の株式市場の成長は、世界の企業の利益の総体が拡大することが要因です。なぜなら株の価値というのは、まさしく企業の稼ぎ出す利益だからです。そして世界全体で人口が増え、イノベーションが起こり、より便利に、より豊かになりたいとい人間の欲望がある限り、そこに新たなビジネスの誕生と市場規模の拡大があります。そしてこれは世界の経済規模の拡大と、企業の利益の総体が拡大し続けることを意味します。短期的には投資家の心理で動く株式相場も、長期的に見れば企業の利益成長に連動していくため、右肩上がりの成長を続ける運命にあります。これを味方につければよいのです。
しかし長期間辞めずに続けるのはとても難しいことなのです。ありとあらゆる障害をはねのけ続けねばなりません。
皆さんは、20年以上続けられていることは何かありますか?ご飯を食べたり、歯を磨いたりといった基本的な生活習慣以外にです。
私はお風呂上がりのストレッチくらいしかありません(笑)日記をつけたり家計簿をつけたり、毎朝走ったりといろいろ続けようと初めて見ても、何らかの理由で途中でやめてしますことがほとんどではないでしょうか?「誰にでもできることを、誰にもできないくらい続ける」ことが投資に限らず成果を出すコツなのですが、これが難しいのです。

途中でやめたら、すべてが無駄に

最初の投資方針および投資する投資信託(ファンド)選定はとても重要です。しかし要点さえ外していなければ、多少のコストや税制名の有利不利など、など気にする必要はありません。途中でやめてしまうことに比べれば些細なことです。世界金融危機(リーマン・ショック)がよい例でしょう。金融危機直前に一括投資をしていた場合、投資した1000万円が暴落で400万円になってしまいました。このような大暴落の場合、何に投資していたとしても大きな下落は避けられません。コストや税制の問題なんて全く関係ありません。ここで心が折れて売却してしまったら、損失確定です。しかしそのあと5年粘って続けていた人は、元の1000万円以上になり、今は倍以上になっています。障害を乗り越えて続けることの大切さを学ばせてくれる教訓として、これほどわかりやす事例は珍しいでしょう。
人生は長いですし、途中で予期せぬことが起きるものです。マーフィーの法則はご存じかと思います。長期投資をするうえで何にもまして重要なことは、コストなど二の次で、あらゆる障害を乗り越えて、辞めずに続けられる仕組みを構築しておくことなのです。

どうやって長期投資を続けられる仕組みをつくるか

この点は以前ブログでも触れましたが、私はあくまで投資は「人間がやる」という要素を考慮しなくてはならないと考えています。ここでは二つお話しします。
一つは、投資信託への愛着です。人間、愛着の持てるもの、自分が好きなものはなかなか手放さないものです。これ結構重要だと思っています。積立NISAやiDecoで、選べる中からマシなものを選んだからと言って愛着は持てないと思います。制度に関係なく選べるもの、運用会社の哲学や投資方針が好きとか、人はバックボーンに惹かれるものです。この意味でも、私は自分が大好きな運用会社のアクティブファンドを保有しています。
二つ目は、変額保険という生命保険と投資信託が組み合わさった商品を保有することです。保険のコストがかかるのでよくやり玉にあがりますが、確かに若くして何億円も持っている人は必要ありません。ただ世帯もちで、数百万や数千万程度の資産しかもっていなければ(これから資産形成していく年齢層ですから、これくらいで当然ですが)、家族のための保障は絶対に必要です。このことがわかっていれば、変額保険で保障と資産形成をかねることで、毎月の支払いが苦しくなっても、「家族のための保障も兼ねているから」と途中でやめることにブレーキがかかるはずです。
比べること自体が愚かなことですが、変額保険を長年続けたパターンと、投資信託を途中でやめれしまったパターンを考えてください。変額保険を長年続けた方がしっかり資産形成できていることは言うまでもないことです。

大切なことを見落とさない

いかがでしょうか。2回に分けてお話してきましたが、コストより大切なことがお判りいただけたでしょうか。コストは付加価値に見合っているかを見ていただきたいこと、コストよりも大切なことは、長期で続けられる仕組みを作ることをぜひ覚えておいてください。